【HubSpot】Breezeとは?AIエージェントが実現する業務変革

出典元:https://www.hubspot.jp/products/artificial-intelligence
企業のDX推進において、CRM(顧客関係管理)とAIの融合は避けて通れないテーマです。
しかし、「ツールが多すぎてデータが分断されている」「AIを使うために別の画面を開くのが手間」といった課題も現場では散見されます。
そんな中、世界的なCRMプラットフォームであるHubSpotが、プラットフォーム全体に統合された新しいAI機能群「Breeze」を発表しました。
Breezeは単なるチャットボットではなく、自律的に働くエージェントや高度なデータ補完機能を備えています。
本記事では、HubSpotのBreezeがビジネスにもたらす変革と、その具体的な機能や料金について解説します。
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Breezeとは?HubSpotプラットフォームに統合されたAIの総称
Breezeは、HubSpotが提供するMarketing、Sales、Service、Content、Operationsといった全てのHub(製品群)に統合されたAI機能の総称です。単体のツールではなく、プラットフォーム全体を支える基盤として機能します。
3つの柱で構成される包括的なAIソリューション
多くの企業がAI導入で直面するのが「ツール間の分断」です。AIで作成した文章をメールソフトにコピペしたり、分析結果をExcelに手入力したりといった非効率な作業が残っています。Breezeは、HubSpotという一つのプラットフォームの中にAIが完全に溶け込んでいるため、こうした分断を解消します。
具体的には、Breezeは以下の3つの柱で構成されています。
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Breeze Copilot: ユーザーの作業を横で支える「AIアシスタント」
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Breeze Agents: 特定の業務を自律的に遂行する「自律型エージェント」
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Breeze Intelligence: データの質を高め、顧客理解を深める「データ基盤」
これらが連携することで、HubSpotを利用するあらゆる業務の中にAIをシームレスに組み込み、生産性を飛躍的に向上させることが可能になります。
Breeze Copilot:いつでも呼び出せる頼れる「副操縦士」
「Breeze Copilot」は、その名の通りユーザーをサポートする「副操縦士」のような存在です。HubSpotの画面上のどこからでも呼び出すことができ、日々の細かい作業負担を劇的に軽減します。
CRMデータを活用した高度な作業支援
一般的な生成AI(ChatGPTなど)との決定的な違いは、Breeze Copilotが「HubSpot内の顧客データ(CRMデータ)」を安全に参照できる点にあります。例えば、特定の取引レコードを開いた状態でCopilotを呼び出し、「この顧客との過去のやり取りを踏まえて、フォローアップメールの下書きを作成して」と指示することができます。
また、長期間にわたる商談の記録や、大量のメール履歴を「要約して」と頼めば、瞬時にポイントを整理してくれます。さらに、ブログ記事やSNS投稿などのコンテンツ生成も支援します。ユーザーはゼロから文章を考える必要がなくなり、Copilotが作成した案を修正・承認するだけで業務が完了するため、コア業務への集中が可能になります。
Breeze Agents:営業・サポート・マーケティングを自律化
Breezeの中でも特に革新的なのが、自律的にタスクをこなす「Breeze Agents」です。人間が指示を出すのを待つのではなく、AIが目的達成のために自ら考え行動する、新しい働き方を実現します。
3つの専門エージェントが業務を代行
Breeze Agentsには、役割に応じた3つの専門エージェントが用意されています。
Prospecting Agent(営業エージェント)
営業担当者に代わり、ターゲット企業の調査や購買シグナルの検知を行います。さらに、見込み客一人ひとりにパーソナライズされたアウトリーチメール(新規開拓メール)の作成までを自律的に行います。これにより、営業担当者は質の高い商談やクロージングに専念できます。
Customer Agent(サポートエージェント)
カスタマーサポート領域を担うエージェントです。自社の知識ベース(ナレッジベース)やWebサイトの情報を学習し、顧客からの問い合わせに対して24時間365日、自動で回答します。単純な質問対応を自動化することで、人間のスタッフは複雑な問題解決に注力できます。
Social Media Agent(マーケティングエージェント)
企業のソーシャルメディア運用を支援します。投稿内容の作成はもちろん、フォロワーが最もアクティブな時間を分析し、最適なタイミングで投稿を行うといった運用業務までをサポートします。
| エージェント名 | 主な役割 | 想定されるメリット |
| Prospecting Agent |
- ターゲット企業調査 - 購買シグナル検知 - 個別メール作成 |
- 新規開拓の効率化 - アプローチ数の増加 - 営業担当者の負荷軽減 |
| Customer Agent |
- 問い合わせ自動回答 - ナレッジ学習 - 24時間対応 |
- 顧客待機時間の短縮 - サポートコスト削減 - 有人対応品質の向上 |
| Social Media Agent |
- 投稿コンテンツ作成 - 最適な投稿時間の選定 |
- 運用工数の削減 - エンゲージメント向上 - 一貫した発信の継続 |
Breeze Intelligence:2億件のデータで顧客解像度を高める
AIが正しく機能するためには、正確なデータが不可欠です。「Breeze Intelligence」は、HubSpot内のデータを自動的にリッチにし、営業やマーケティングの精度を根本から高める機能群です。
データエンリッチメントとバイヤーインテント
Breeze Intelligenceは、2億件以上という膨大な企業・人物データベースと連携しています。これにより、HubSpotに登録されている連絡先や会社情報に対して、従業員数、売上、正確な所在地などの情報を自動的に補完・更新(データエンリッチメント)します。手入力によるミスや、情報の陳腐化を防ぎ、常に最新のデータベースを維持できます。
また、「バイヤーインテント」機能により、自社サイトを訪れている企業を特定し、その中から購買意欲の高い見込み客を可視化します。「今、アプローチすべき企業」が明確になるため、営業効率が格段に向上します。さらに、「フォーム短縮」機能も強力です。既知の情報(すでにHubSpotにある情報やエンリッチメントで取得できる情報)をフォーム入力欄から自動的に省略することで、ユーザーの入力負担を減らし、コンバージョン率(CVR)の向上に寄与します。
Breezeの料金体系と導入のポイント
高機能なBreezeですが、導入にあたっては料金体系を理解しておく必要があります。HubSpotの基本プランに含まれる機能と、従量課金となる機能が混在しているため、整理して解説します。
クレジット制のデータ補完とプラン要件
Breeze Intelligenceによるデータエンリッチメント機能などは、利用量に応じた「クレジット」を購入する形式となります。また、高度なエージェント機能を利用するには、HubSpotのProfessionalまたはEnterpriseプランの契約が必要となる場合があります。
表: Breeze Intelligence クレジット料金(参考月額)
| クレジット数 | 料金(月額) | 用途の目安 |
| 100クレジット | $30 | 小規模なデータ補完向け |
| 1,000クレジット | $150 | 成長企業の標準的な利用向け |
| 10,000クレジット | $700 | 大規模なデータ処理ニーズ向け |
これに加え、既存のデータベース(最大100万件)を一括で最新化したい場合は、「バックフィルエンリッチメント」として$5,000のワンタイムオプション費用が設定されています。導入を検討する際は、自社のデータ件数や必要なエージェント機能を洗い出し、トータルのコストを試算することをお勧めします。
まとめ
本記事では、HubSpotの新たなAI機能群「Breeze」について解説しました。Copilotによる支援、Agentsによる自律化、Intelligenceによるデータ強化という3つの柱は、ビジネスの現場を大きく変える可能性を秘めています。
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統合型AI: HubSpotプラットフォーム全体にAIが組み込まれ、ツール間の分断を解消。
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Copilot: CRMデータを参照しながら、メール作成や要約を支援する「副操縦士」。
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Agents: 営業、サポート、SNS運用のタスクを自律的に遂行する「専門家」。
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Intelligence: 2億件のデータベースと連携し、情報の補完とインテント特定を実現。
Breezeを活用することで、企業はデータ入力や単純作業から解放され、よりクリエイティブで戦略的な業務に集中できるようになります。HubSpotユーザーはもちろん、これからCRM導入を検討する企業にとっても、Breezeは強力な武器となるでしょう。
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