【プロンプト例文集】コピペで使える!業務効率が上がる生成AIの指示例

「生成AIが便利だとは聞くけれど、どう指示すれば良いか分からない」
多くのビジネスパーソンが、この「プロンプト」の壁に直面しています。
優れたプロンプトは、AIの性能を最大限に引き出し、業務の質とスピードを劇的に向上させます。
本記事では、具体的なビジネスシーンを想定し、コピー&ペーストしてすぐに使える生成AIのプロンプト例を豊富に紹介します。
今日からあなたも、AIを自在に操る「プロンプトの達人」です。
目次
プロンプトの重要性と、上達への近道としての「例文活用」
生成AIの性能は、人間が入力する「プロンプト」の質で決まります。しかし、的確な指示をゼロから自分で作るのは、慣れないうちは非常に難しいものです。そこで本記事では、上達への近道となる「プロンプトの例文」を豊富に用意しました。まずはこの成功の「型」から実践的に学んでいきましょう。
成果を出すプロンプトの「基本構造」を理解しよう
効果的なプロンプトには、共通する「基本構造」があります。以下の4つの要素を意識することで、誰でも質の高い指示が出せるようになります。本記事で紹介するプロンプト例も、この構造を基に作られています。
① 役割 (Role)
AIに特定の専門家としての役割を与えます。これにより、回答の視点や専門性が定まります。
- 例:
あなたは経験豊富なマーケティングコンサルタントです。
② 文脈 (Context)
指示の背景や目的、ターゲットなどの情報を提供します。AIがユーザーの意図を正確に理解するのを助けます。
- 例:
背景として、当社は来月、20代女性向けの新しいオーガニック化粧水を発売します。目的は、発売前の期待感を高めることです。
③ 指示 (Instruction)
AIに実行してほしい具体的なタスクを、明確かつ簡潔に伝えます。
- 例:
この新製品のプレスリリースのタイトル案を10個、提案してください。
④ 制約 (Constraint)
出力形式、文字数、トーン、含めてほしいキーワードなど、アウトプットに関する条件を指定します。
- 例:
各タイトルは30字以内。キーワード「潤い」「透明感」を含めてください。
【コピペで使える】ビジネスシーン別・生成AIプロンプト例
ここでは、日常業務ですぐに使える具体的なプロンプト例をシーン別に紹介します。[ ] の部分をあなたの状況に合わせて書き換えて、コピー&ペーストして使ってみてください。
メールの作成・返信
あなたは、丁寧かつ分かりやすいビジネスメールを作成する秘書です。
#依頼内容
以下の要件で、取引先である株式会社〇〇の田中様宛へのメールを作成してください。
* 目的: 次回定例会議の日程調整のお願い
* 候補日時:
- [6月10日(月) 13:00-14:00]
- [6月11日(火) 15:00-16:00]
- [6月12日(水) 終日]
* 補足: 上記日程でご都合が悪い場合は、田中様のご都合の良い日時を複数ご提示いただきたい旨を伝える。
* 形式: ビジネスメール
* トーン: 丁寧、簡潔
資料作成・要約
あなたは、複雑な文章の要点を的確に捉え、簡潔にまとめるのが得意な編集者です。
#指示
以下の文章を、要点を3つの箇条書きにした上で、全体を300字程度で要約してください。
ビジネスパーソンが短時間で内容を理解できることを目的とします。
#文章
[ここに要約したい文章を貼り付け]
アイデア出し・企画
あなたは、革新的なアイデアを生み出すのが得意な経営コンサルタントです。
#背景
* 当社は、従業員数500名規模のIT企業です。
* 課題: 社員のエンゲージメント低下と、部署間のコミュニケーション不足。
#指示
上記の課題を解決するための、新しい社内イベントのアイデアを5つ提案してください。
各アイデアについて、「目的」「概要」「期待できる効果」を明確に記述してください。
マーケティング・広報
あなたは、若者の心をつかむのが上手いSNSマーケターです。
#依頼内容
* 製品: [新発売のエナジードリンク「X-BOOST」]
* ターゲット: [10代~20代のゲーマー]
* 目的: [製品の認知度向上と、新発売キャンペーンへの参加促進]
* プラットフォーム: [X (旧Twitter)]
#指示
上記の内容で、ユーザーがリポストしたくなるような投稿文を3パターン作成してください。
絵文字を効果的に使い、ハッシュタグも3つ提案してください。
【画像生成AI】イメージを形にするプロンプト例
画像生成AIでは、作りたいイメージを「要素」に分解して指示するのがコツです。以下の例を参考に、[ ] の部分を書き換えて、あなたのイメージを形にしてみてください。
(※プロンプトの記述方法はツールによって異なります。--ar 16:9のようなパラメータはMidjourney等で使われる形式の一例です。)
プレゼン資料用のシンプルなイラスト
# 生成したい画像
プレゼンテーションで利用する、シンプルで分かりやすいビジネスシーンのイラスト
# プロンプトの要素
* 主題: [ビジネスミーティングで、2人の人物が握手をしている様子]
* スタイル: [フラットデザイン, ミニマル, アイコン風]
* 構図: [白背景, 全身が映る]
* 配色: [青とグレーを基調とした配色]
* パラメータ: [--ar 16:9]
Webサイトやブログのキービジュアル
# 生成したい画像
Webサイトのトップページに掲載する、プロフェッショナルで希望に満ちた雰囲気のイメージ画像
# プロンプトの要素
* 主題: [未来的なスマートシティの高層オフィスで、ノートPCで働く多様な人種のチーム]
* スタイル: [写真のようにリアルなスタイル, 高品質, 8K]
* 構図: [広角レンズで撮影したような開放的なショット, 窓の外に広がる景色]
* 雰囲気・その他: [窓から朝日が差し込む, 明るくクリーンな光, ポジティブで協力的な雰囲気]
* パラメータ: [--ar 16:9]
SNS投稿用のキャッチーな画像
# 生成したい画像
新製品のSNSキャンペーンで使用する、ユーザーの目を引くキャッチーな画像
# プロンプトの要素
* 主題: [新発売のエナジードリンク「X-BOOST」の缶が、稲妻とサイバーなエフェクトに包まれている]
* スタイル: [デジタルアート, 鮮やかな色彩, 躍動感のあるスタイル]
* 構図: [中央に製品を配置したクローズアップ]
* 雰囲気・その他: [ネオンライトが輝く, 近未来的な背景, エネルギッシュな雰囲気]
* パラメータ: [--ar 1:1]
プロンプト例を「自分流」にカスタマイズするコツ
本記事のプロンプト例は、あくまでテンプレートです。これを基に、あなた自身の業務に合わせてカスタマイズすることで、さらに強力なツールになります。
- [ ] の部分を具体的に: 最も重要なステップです。あなたの目的や状況に合わせて、[ ] のプレースホルダーを詳細な情報に置き換えましょう。
- 要素を組み合わせる: 「メール作成」と「アイデア出し」のプロンプト例を組み合わせ、「新製品のアイデアを顧客に提案するメール」を作成するなど、複数の例を応用してみましょう。
- 対話で改善する: AIからの最初の出力が完璧でなくても、がっかりする必要はありません。「もっとフォーマルに」「別の観点を加えて」といった追加の指示を出し、対話を通じて理想の形に近づけていきましょう。
関連記事:【保存版】生成AIのプロンプト術|AIの性能を120%引き出すコツとは
【重要】プロンプト例利用時の注意点
プロンプト例をコピー&ペーストして利用する際には、特にビジネスシーンにおいて、絶対に守るべき注意点があります。
情報セキュリティ
最も重要な注意点です。プロンプト例の [ ] の部分に、会社の機密情報(売上データ、個人情報を含む顧客リスト、未公開の開発情報など)を絶対に入力しないでください。 外部のAIサービスに入力した情報が、意図せず漏洩したり、AIの学習に利用されたりするリスクがあります。ダミーデータを使うか、情報を抽象化して入力しましょう。
ファクトチェック
生成AIは、もっともらしい嘘(ハルシネーション)を生成することがあります。特に、プロンプトに含めなかった事実情報(統計データ、法律、製品仕様など)をAIが補って文章を生成した場合、その内容は必ず信頼できる情報源で裏付け(ファクトチェック)を取る必要があります。
著作権とオリジナリティ
AIが生成した文章や画像が、既存のコンテンツと酷似していないか注意が必要です。生成されたコンテンツをそのまま利用した場合、意図せず著作権を侵害してしまうリスクもゼロではありません。最終的なアウトプットの責任は、利用者であるあなた自身が負うことを忘れないでください。
注意点 | 対策 |
情報セキュリティ | 機密情報・個人情報を絶対に入力しない。ダミーデータ等で代替する。 |
情報の正確性 | AIが生成した事実情報は、必ずファクトチェックを行う。 |
著作権・剽窃 | 生成物が既存コンテンツと酷似していないか確認。最終責任は利用者が負う。 |
過度な依存 | AIを補助ツールと認識し、必ず人間が推敲・編集し、最終判断を行う。 |
まとめ
本記事では、ビジネスですぐに使える生成AIのプロンプト例を、その基本構造やカスタマイズのコツ、そして重要な注意点と共に紹介しました。優れたプロンプトの例は、AIとのコミュニケーションを学ぶ上で最高の教科書となります。
最初は本記事のプロンプト例をコピー&ペーストして使うところから始めてみてください。そして、少しずつ自分流にアレンジを加え、あなただけの「プロンプト集」を育てていきましょう。プロンプトを自在に操るスキルは、あなたの仕事の生産性と創造性を飛躍的に高め、AI時代の必須スキルとなるはずです。
