LayerX「AI明細仕訳」登場!請求書処理の9割自動化で経理DXはどう変わる?

株式会社LayerXは2025年8月22日、同社が提供する請求書受領サービス「バクラク請求書受取」に、AIエージェント新機能「AI明細仕訳」を追加したことを発表しました。

この機能は、これまで手作業に頼らざるを得なかった複雑な請求書の明細入力と仕訳作業を自動化するものです。
LayerXは、この機能により請求書処理の9割以上の自動化を目指すとしており、企業の経理DXを新たなステージへと引き上げる可能性を秘めています。

LayerXが経理DXに投じる一手:「バクラク」に搭載されたAIエージェント「AI明細仕訳」

法人支出管理サービス「バクラク」シリーズで、企業のバックオフィス業務の効率化を支援してきた株式会社LayerXが、経理部門の長年の課題に終止符を打つべく、強力なAIエージェントをリリースしました。「AI明細仕訳」は、請求書処理の中でも特に手間と時間がかかる「明細レベルの仕訳」に焦点を当てた、画期的なソリューションです。

経理担当者を悩ませる「複雑な請求書」

経理部門が受け取る請求書の中には、処理が非常に煩雑なものが数多く存在します。

  • 明細行が多い請求書: 数十行、数百行にわたる明細を手入力するのは、多大な時間と集中力を要し、入力ミスの原因にもなります。
  • 取引内容が毎回変わる請求書: 運送費や広告費、電気代のように、取引のたびに勘定科目や費用を負担する部門が異なる請求書は、都度、担当者が内容を確認し、判断する必要がありました。

これらの「複雑な請求書」の処理は、経理部門の生産性を低下させる大きな要因となっていました。

明細レベルの自動化と過去データ活用:AIエージェントの具体的な機能

「AI明細仕訳」は、明細OCR(光学的文字認識)技術と生成AIを組み合わせることで、これらの課題を解決します。AIエージェントが、これまで人間にしかできないと思われていた、複雑な判断を含む作業を代行します。

明細OCRと生成AIの組み合わせ

「AI明細仕訳」のAIエージェントは、請求書に記載された一行一行の明細情報を高精度なOCRで読み取り、そのテキストデータをAIが解釈します。そして、その内容と、過去に処理された膨大な仕訳データを照合・分析し、最も確からしい勘定科目や部門、税区分といった仕訳情報を自動で入力します。これにより、担当者は目視による確認と承認作業だけで、煩雑な請求書処理を完了させることができます。

過去データ活用による継続的な精度向上

このAIエージェントのもう一つの強力な特徴が、過去の処理データを活用して精度を高めていく能力です。企業が「バクラク請求書受取」で請求書を処理すればするほど、AIはその企業の独自の仕訳パターンを参照し、より正確な仕訳を提案できるようになります。「使えば使うほど賢くなる」この仕組みにより、導入企業は複雑な仕訳ルールを手動で細かく設定・維持管理する必要がなく、常に最適な自動仕訳の恩恵を受け続けることができます。

「9割自動化」の先に見据える、経理業務の“自動運転”

LayerXは、「AI明細仕訳」の提供を通じて、非常に野心的な目標を掲げています。それは、単なる業務の効率化に留まらない、経理業務のあり方そのものを変革する未来像です。

目標は「9割自動化」

LayerXは、この「AI明細仕訳」機能と既存の機能を組み合わせることで、手作業で行っていた請求書処理の9割以上を自動化できるとしています。これまで請求書処理に費やされていた膨大な時間を、経理担当者は財務分析や経営戦略のサポートといった、より付加価値の高い業務に振り向けることができるようになります。

究極のゴール「業務自動運転」

しかし、「9割自動化」はまだ通過点に過ぎません。LayerXが見据える究極のゴールは、AIエージェントを通じた「レベル4の“業務自動運転”」の世界です。これは、請求書の受領から、内容の読み取り、仕訳、承認ワークフロー、そして支払依頼、さらには会計ソフトへの記帳や経営分析レポートの作成まで、一連の業務プロセスを人間の介在なく、AIエージェントがシームレスに完結させる状態を指します。

まとめ

株式会社LayerXが「バクラク請求書受取」に追加した新機能「AI明細仕訳」は、経理部門が抱える、具体的かつ普遍的な課題を解決する強力なAIエージェントです。明細レベルでの仕訳自動化と過去データの活用により、複雑な請求書処理の効率を飛躍的に高めます。

「請求書処理の9割自動化」という具体的な目標と、その先にある「業務自動運転」という壮大なビジョンは、今後の経理DXの進むべき方向性を明確に示しています。バックオフィス業務の効率化と高度化を目指す全てのBtoB企業にとって、「AI明細仕訳」は、その実現に向けた現実的かつ効果的なソリューションとして、大きな注目を集めることになるでしょう。

出典Bakuraku

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