リーガルリサーチをAIが支援!「Legal Brain エージェント」で法務が変わる
弁護士ドットコム株式会社は2025年5月14日、法務領域に特化したAI基盤技術「Legal Brain 1.0」を搭載した、新しいAIエージェント「Legal Brain エージェント」の提供を開始しました。
このサービスは、法務担当者が直面する人材不足や増大する業務量といった課題に対応し、特に時間のかかるリーガルリサーチ業務をAIが強力に支援します。
専門性の高い法務分野におけるAI活用は、企業の法務DXを加速させる鍵となるかもしれません。
弁護士ドットコムが投じる法務DXの切り札:「Legal Brain エージェント」とは
日本最大級の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」を運営する弁護士ドットコム株式会社が、長年培ってきた法律領域の知見と最新のAI技術を融合させ、新たなソリューションを市場に投入しました。それが、法務担当者のためのAIエージェント「Legal Brain エージェント」です。
法務部門が直面する課題と「Legal Brain 1.0」
企業のコンプライアンス意識の高まりやグローバル化に伴い、法務部門が担う役割はますます重要かつ複雑になっています。しかし、多くの企業では法務専門人材の不足や、一人ひとりの担当者が抱える業務量の多さが深刻な課題となっています。このような背景から、弁護士ドットコムは法務領域に特化したAI基盤技術「Legal Brain 1.0」を開発。「Legal Brain エージェント」は、この基盤技術を活用し、法務業務の効率化と高度化を実現するために生まれました。
「Legal Brain エージェント」の目指すもの
「Legal Brain エージェント」は、AIが法務担当者の信頼できるアシスタントとなり、日々の業務をサポートすることを目指しています。特に、多くの時間を要する情報収集や分析といった作業をAIが代行・支援することで、法務担当者が契約書のドラフト・レビュー、M&A対応、訴訟戦略の立案といった、より高度な判断や戦略的な思考が求められる業務に集中できる環境を作り出すことを目標としています。
AIが法務の右腕に:リーガルリサーチ機能の具体的な仕組みとメリット
「Legal Brain エージェント」の提供開始にあたり、第一弾としてリリースされたのが「リーガルリサーチ機能」です。これは、法務業務の基礎となる、法令や判例、専門書籍などの情報を調査する作業をAIが支援する機能であり、法務担当者の生産性を大きく向上させる可能性を秘めています。
自然言語で始まる高精度リサーチ
従来のデータベース検索では、適切なキーワード選定や複雑な検索式の組み立てが必要でしたが、「Legal Brain エージェント」では、ユーザーが日常的な言葉(自然言語)で調査したい内容を入力するだけで、AIがその意図を的確に理解します。AIは入力された内容から法的な論点を自動で整理し、その論点に関連する情報を広範なデータベースから迅速に探し出します。これにより、専門家はリサーチの初期段階にかかる時間を大幅に短縮できます。
出典明記による信頼性の確保と専門家の役割
法務業務において、情報の正確性と信頼性は絶対条件です。「Legal Brain エージェント」は、この点を強く意識しており、AIが提示するすべての情報には、その根拠となった法令、判例、専門書籍などの出典や参照元へのリンクが明記されます。これにより、ユーザーである法務担当者は、AIが提示した情報の正しさを自身の目で容易に検証することができます。AIはあくまで強力なリサーチアシスタントであり、最終的な判断や解釈は専門家である人間が行うという、AIと人間の適切な役割分担を前提とした設計になっています。これにより、AIの利便性を享受しつつ、法務業務の品質を担保することが可能になります。
「Legal Brain エージェント」が拓くリーガルテックの未来とBtoB企業への影響
「Legal Brain エージェント」の登場は、リーガルテック(LegalTech)分野におけるAI活用の新たな段階を示すものです。このAIエージェントは、法務業務の効率化に留まらず、企業の法務機能全体の強化や、法務DXの推進に大きく貢献することが期待されます。
リサーチ業務効率化を超えた価値
リーガルリサーチの効率化は、法務担当者がより付加価値の高い業務へシフトすることを可能にします。例えば、リスクの早期発見と予防策の提案、新規事業に対する法的な助言、経営陣への戦略的な法務サポートといった、よりプロアクティブでビジネスに直結する役割を強化できるようになります。これは、法務部門が単なるコストセンターではなく、企業の成長を支える戦略的なパートナーへと変貌していく上で重要なステップとなります。
特化型AIエージェントの可能性と法務DX
「Legal Brain エージェント」のように、特定の専門分野に特化したAIエージェントは、今後様々な領域での活躍が期待されます。法務に限らず、会計、税務、医療、研究開発など、高度な専門知識と膨大な情報処理が求められる分野において、AIエージェントは専門家の能力を拡張し、生産性を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。BtoB企業にとって、このような専門特化型AIエージェントの動向を注視し、自社の業務への応用可能性を探ることは、法務DXを含む全社的なデジタルトランスフォーメーションを成功させる上で重要となるでしょう。
まとめ
弁護士ドットコム株式会社が提供を開始した「Legal Brain エージェント」は、法務特化型AI基盤技術「Legal Brain 1.0」を核に、法務担当者の大きな負担となっていたリーガルリサーチ業務を効率化する画期的なサービスです。自然言語による簡単な操作と、出典明記による信頼性の確保を両立させ、AIと専門家の理想的な協業モデルを提示しています。
このAIエージェントの登場は、法務部門を持つすべてのBtoB企業にとって、業務効率化と法務DX推進の大きなチャンスを意味します。専門性の高い分野におけるAIの活用は、今後ますます加速していくと考えられます。「Legal Brain エージェント」の今後の機能拡張と、それがもたらすリーガルテックの進化に、大きな期待が寄せられます。
出典:PR TIMES
