Salesforce「Agentforce IT Service」発表!AIエージェントがSlackでITサポートを完結させる未来とは?

2025年10月10日、株式会社セールスフォース・ジャパンは、AIエージェントが主導する新しいITサポート製品「Agentforce IT Service」を発表しました。

このサービスは、「PCの調子が悪い」「ソフトウェアのライセンスを申請したい」といった従業員からのIT関連の問い合わせや依頼を、SlackやMicrosoft Teamsといった日常的なチャットツール上で完結させるものです。

非効率なチケット管理システムからの脱却を目指すこの動きは、企業のITSM(ITサービス管理)のあり方を根本から変える可能性を秘めています。

Salesforceが投じる、ITSM(ITサービス管理)への変革

多くの企業において、社内のITサポートは、従業員が専用のポータルサイトにアクセスし、「チケット」を作成して依頼するというプロセスで行われています。しかし、この方法は従業員にとっては手間がかかり、IT部門にとっては大量のチケット管理に追われるという、双方にとって非効率な側面がありました。「Agentforce IT Service」は、この長年の課題に対し、AIエージェントを活用した「会話型サポート」という新しい答えを提示します。

「チケット制」から「会話型」へ:SlackやTeamsがITサポートの窓口に

「Agentforce IT Service」がもたらす最大のパラダイムシフトは、ITサポートの窓口が、従業員が普段から使い慣れているSlackやMicrosoft Teamsといったコラボレーションツールになる点です。

従業員は、わざわざ別のシステムにログインすることなく、チャットでAIエージェントに話しかけるだけで、IT関連の問題を解決できます。例えば、「新しいモニターを申請したい」とチャットで入力すると、AIエージェントが対話形式で必要な情報をヒアリングし、承認ワークフローを自動で開始します。これにより、問い合わせのハードルが劇的に下がり、従業員は問題を迅速に解決して、本来の業務に集中することができます。

信頼性の源泉:Salesforceプラットフォームと広範なパートナー連携

この革新的なITサポート体験を支えているのが、Salesforceが長年培ってきた堅牢なプラットフォームと、広範なパートナーエコシステムです。

「信頼できる唯一の情報源(SSOT)」の確立

「Agentforce IT Service」は、Salesforceプラットフォーム上に構築されており、同社の主力製品であるService Cloudのベストプラクティスを継承しています。これにより、AIエージェントは、従業員情報、資産管理情報、過去の問い合わせ履歴といった、企業内に分散しがちなデータを安全に連携させ、「信頼できる唯一の情報源(Single Source of Truth)」を確立します。この統合されたデータを基盤とすることで、AIは個々の従業員の状況に応じた、的確でパーソナライズされたサポートを提供できるのです。

100社以上のパートナーとの広範な連携

さらに、このサービスは発表段階で既に、Google、IBM、Microsoftなど100以上のパートナーとの連携を実現しています。これにより、企業が利用している様々なサードパーティ製のITツールやシステムともスムーズに連携し、より包括的な業務自動化が可能になります。

AIエージェント主導のモダンなITサービスデスク

「Agentforce IT Service」は、単なるチャットボットではありません。インシデント対応やサービスリクエストといった、IT部門のコア業務を自律的に遂行する、AIエージェント主導のモダンなITサービスデスクです。

IT部門の負荷軽減とコスト削減

AIエージェントが、パスワードリセットやソフトウェアのインストールといった定型的な依頼を自動で処理することで、IT部門の担当者は、より複雑なシステムの障害対応や、全社的なセキュリティ戦略の立案といった、高度な専門性が求められる業務に集中できるようになります。これにより、IT部門全体の生産性が向上し、企業のIT運用コストの削減に直接的に貢献します。

まとめ

Salesforceが発表した「Agentforce IT Service」は、AIエージェントが企業のITSMという、既存の業務プロセスに深く統合されることで、具体的な成果を生み出す好例です。従業員にとっては、日常的に使うツールでITの問題が迅速に解決されるという、優れた従業員体験(EX)の向上に繋がります。IT部門にとっては、定型業務から解放され、より戦略的な業務に注力できるという、生産性の向上に繋がります。

この「会話型サポート」へのシフトは、今後の社内ITサポートの新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。AIによる業務自動化は、企業の生産性と従業員満足度を両立させる、強力な武器となるでしょう。

出典:PR TIMES

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