エージェンティックコマース企業一覧|EC向けAIサービスまとめ

エージェンティックコマース企業一覧

買い物の入口が、検索エンジンから生成AIへ移り始めています。AIエージェントが商品を探し、比べ、購入まで代行する「エージェンティックコマース」に向けて、国内でも決済基盤・ECカート・接客・在庫・運用の各領域で対応が始まりました。

本ページは、EC事業者が国内で導入・発注できるサービス33件を、編集部がすべて公式情報で確認したうえで買い物の流れ順の6区分+「まとめて頼める」1区分に整理した一覧です(2026年9月時点)。自社の困りごとに近い区分から検討候補を探せます。

はじめに:エージェンティックコマースとは?なぜ今なのか

エージェンティックコマースとは、人ではなくAIエージェントが商品を探し、比較し、購入まで進める買い物のことです。これまでのECは「人が検索して、人がカートに入れる」前提で作られてきました。AIが買い手側に立つと、必要な仕組みが変わります。

2026年に国内で何が起きたか

① 決済の側が先に動いた
GMOペイメントゲートウェイが、AIエージェントとECをつなぐ共通仕様「UCP」を採用した決済ソリューションの構築を2026年6月に完了したと発表。連携予定のECカート8社も実名で公表されました。
② カート側の対応が始まった
ECオープンソースのEC-CUBEが、最新版でAIエージェント向けの規格に対応すると発表。ecbeingはAIエージェントが商品を探して購入まで進める仕組みを提供しています。
③ 決済を代行する新しい基盤も登場した
既存のECサイトにプラグインを入れるだけで、AI経由の注文を受けられるようにするサービスも出てきました。

「AIに見つけてもらう」と「AIから買ってもらう」は別の話

この2つはよく混同されますが、必要な準備が違います。

  • 見つけてもらう=商品データの整え方の問題(「AIに見つけてもらう」区分)
  • 買ってもらう=カートや決済がAIエージェントとやり取りできるかという仕組みの問題(「AIとつなぐ」「AIが買う」区分)

片方だけ整えても、AI経由の売上にはつながりません。

規格そのものの解説は、UCP(Universal Commerce Protocol)とはエージェントコマースとはMCPとUCPの違いで詳しく扱っています。

この一覧の見方|買い物の流れと7つの区分

本ページは、AIが関わる買い物の流れに沿って6つの区分に整理しています。さらにその6つをまとめて引き受ける立場を「一気通貫支援」として別に置いています。運用・分析は買い物の流れの終点であると同時に、そこで得た数字をAIに見つけてもらうへ返して次の一周につなげる位置にあります。

買い物の流れ順に並べた6つの区分と、それを横断する一気通貫支援

AIに見つけてもらう〜運用・分析は買い物が進む順番で、運用・分析からAIに見つけてもらうへ戻る矢印は「売れた結果を次の商品づくりに返す」ことを表しています。「一気通貫支援」はAIに見つけてもらう〜運用・分析と並ぶ選択肢ではなく、その上をまたいでまとめて引き受ける立場を指します。

区分こんなときに検討する
AIに見つけてもらう生成AIに聞かれたとき、自社の商品が候補に出てこない
AIとつなぐ今のカートのままでAIエージェント経由の注文を受けられるのか知りたい
AIが買う決済まわりを、AIが購入を代行する時代に合わせて見直したい
接客する問い合わせ対応の人手が足りない。モールごとに窓口が分散している
届ける売り逃しと在庫過多が同時に起きている
運用・分析日々の運営作業や複数モールの数字の確認に時間を取られている
一気通貫支援何から手をつければいいか分からない。社内にIT担当がいない

自社の困りごとに近い区分から読み進めてください。どれが足りていないか切り分けられない場合は、一気通貫支援に現状を見てもらうのが近道です。

エージェンティックコマースのサービス選定|失敗しない5つの判断軸

そのうえで、個々のサービスは次の5つで見比べます。

判断軸 見るポイント
① AI対応の広さAIに見つけてもらう〜運用・分析のうち、どこまでを実際に持っているか。「AI対応」と書いてあっても、対応しているのが1領域だけということは珍しくありません
② 対応プロトコルAIエージェントとやり取りする規格(UCP・ACP・MCP・x402)に対応しているか。「対応を支援する」「対応予定」と「すでに対応している」は別物です
③ 乗り換えが要るかいまのサイトにプラグインや連携を足すだけで済むのか、カートごと移行が必要なのか。ここで費用と期間が大きく変わります
④ 導入形態製品として買って自社で使うのか、人が入って一緒に進めるのか。社内に担当者を置けるかで選ぶべき形が変わります
⑤ 入口の軽さ無料の診断や体験から始められるか。エージェンティックコマースは自社の現在地が分からないまま検討が始まることが多いため、実務上ここが効きます

① AI対応の広さ(1領域だけの「AI対応」に注意)

各社の公式サイトを同じ条件で確認したところ、同じ「ECカート」でも、AI対応の記載が5領域ある会社もあれば、記載が見当たらない会社もありました。カートを選び直す前に、まず自社が必要な領域を1つに絞ってください。

② 対応プロトコル(「支援する」と「対応している」は別)

紛らわしいのは、「対応を支援します」「対応状況を診断します」と「自社のサービスが対応しています」が、どちらも同じ言葉で書かれることです。本ページでは後者だけを、一覧の製品名の横にピルで表示しています。

③ 乗り換えが要るか(プラグインか、移行か)

プラグインを足すだけで済むものと、カート自体の乗り換えが前提のものがあります。急ぎで試すなら前者、基盤を作り直す予定があるなら後者から検討すると無駄がありません。

④ 導入形態(買うのか、一緒にやるのか)

製品として導入する形と、人が入って伴走する形があります。社内にIT担当がいない場合は、後者から入るほうが結果的に早いことが多いです。

⑤ 入口の軽さ(無料で現在地を知れるか)

URLを入れるだけの無料診断を用意している会社もあります。まず現在地を測ってから予算を考えるのが安全です。

目的別で見るエージェンティックコマースのサービス

「結局どこに相談すればいいのか」で迷ったときの早見表です。用途ごとに、どんな基準で挙げたかを明記したうえで代表的なサービスを紹介します(全件は後述の区分別一覧をご覧ください)。

まず無料で、自社の現在地を知りたい

選定基準:無料で使える診断・可視化を公式に提供しているもの。

  • AIコマース診断ツール(ハックルベリー):ストアのURLを入れるだけで、AI時代への対応状況を1分で診断できます
  • Stella LLMO(Stellagent):無料の「AI可視性診断」で、生成AI上での自社と競合の見え方を実測してから改善に入れます

何から手をつければいいか分からない・社内にIT担当がいない

選定基準:AIに見つけてもらう〜運用・分析のうち3つ以上を1社にまとめて頼めると公式に明記しているもの。

  • ecbeing:AIエージェントが商品を探して購入まで進めるゲートウェイに加え、接客・発見・分析・業務実行までを1つの基盤で提供
  • 富士ソフト:EC・店舗・決済・受発注・基幹・物流を横断し、構想策定から実装・運用改善まで人が伴走
  • DG Agentic One(デジタルガレージ/DGBT):商品データのAI最適化・AI検索対策・ECカート・決済までを1つのソリューションで提供

いまのサイトを作り替えずに、AI経由の注文を受けたい

選定基準:既存のECサイトへの追加(プラグイン等)で対応できると公式に明記しているもの。

  • uniple checkout(uniple):WooCommerce・EC-CUBE・Shopifyにプラグインを入れるだけで、AIエージェント経由の注文とJPYC決済に対応できます

AIに「選ばれる」状態を、まず作りたい

選定基準:生成AI上での見え方の実測・改善(LLMO/GEO)を公式に提供しているもの。

  • Stella LLMO(Stellagent):見え方の実測を起点に、サイトの技術対応・商品データ整備・配信・計測まで支援
  • DG Agentic One(デジタルガレージ/DGBT):商品データのAI最適化とAI検索対策を、ECカート・決済と合わせて提供

決済まわりから見直したい

選定基準:AIエージェント向けの商取引・決済規格への対応を、自社のサービスについて公式に明記しているもの。

  • PGマルチペイメントサービス(GMOペイメントゲートウェイ):UCPの仕様を採用した決済ソリューションの構築を完了。連携予定のECカートも公表されています
  • uniple checkout(uniple):AIエージェント向けの決済規格x402とMCPに対応

日々の運営と数字の確認を、まとめて任せたい

選定基準:複数のECモール・チャネルを横断して運営・分析を扱えると公式に明記しているもの。

  • Picaro MCP(Picaro.ai):Amazon・楽天・Shopifyのデータを、使い慣れたAIから横断して分析できます

このほか運用・分析区分には、EC特化型AIエージェントのECPRO BRAINや、AIに安全にデータを渡すための基盤のECopsもあります(横断対応の公式明記が基準のため、ここでは挙げていません)。全件は後述の区分別一覧をご覧ください。

在庫の持ちすぎ・売り逃しを減らしたい

選定基準:需要予測または在庫の一元管理を公式に提供しているもの。

  • Vestory(ハイクリ):アパレル向けの在庫管理・需要予測AI
  • AI JUQUU(AKINAF):需給管理と発注計画の自動化

エージェンティックコマース カオスマップ

2026年9月時点で確認できた国内のエージェンティックコマース関連サービス33件を、7つの区分に分けて紹介します。掲載しているのは、次の3つをすべて満たすものだけです。

  • EC事業者が外部から導入できる製品・サービスであること
  • 日本語で提供されていること
  • 現在も提供中であること

いずれも各社の公式ページや公式発表で一つずつ確認しています(順不同)。なお楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopifyなど「場」を提供する側は掲載していません(EC事業者が導入する商品ではないためです)。

マップは買い物の流れに沿って、左から順に並べています。上段の帯は、AIに見つけてもらう〜運用・分析をまとめて引き受けられる会社です。

見つけてもらう
商品データ・LLMO
つなぐ
EC基盤・カート
買う
決済・規格
接客する
CS・チャット
届ける
在庫・物流
運用・分析
数字を見る・任せる
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EC事業者向けにAI関連のサービスを提供している企業様向けに、本一覧・カオスマップへの掲載を受け付けています。
掲載を相談する →
エージェンティックコマース カオスマップ 2026年9月版(33件・7区分)▶ クリックで全33件を検索・絞り込みできる「エージェンティックコマース カオスマップ」を開く

ノードはサービス名(提供会社を併記)。

区分別の掲載一覧

表の読み方
  • 対応プロトコルは、製品名の横のピルで示しています。そのサービス自体がその規格でAIエージェントとやり取りできると提供元が公式に明記している場合だけ表示します(「対応を支援する」「診断する」「対応予定」は含みません。ピルが無いことは、対応していないという意味ではありません)
  • 「―」は導入形態の記載を確認できなかったという意味で、対応していないという意味ではありません

一気通貫支援(3件)

AIに見つけてもらう〜運用・分析の6区分のうち3つ以上を1社にまとめて頼める。導入形態(製品スイート/人的伴走)は問わない

比べるときに見るポイント:AIに見つけてもらう〜運用・分析のどこまでを実際に持っているか/製品として提供するのか人が伴走するのか/入口に無料の診断や相談があるか/費用の目安が公開されているか
製品名提供会社ひとこと導入形態
ecbeing Commerce AI(AGENT COMMERCE GATEWAY 他) UCPACP株式会社ecbeing国産AIエージェントが商品を探し購入まで支援するゲートウェイに加え、接客・発見・分析・業務実行までを1つの基盤で提供SaaS/PaaS
Agentic Commerce(次世代コマース基盤)富士ソフト株式会社国産EC・店舗・決済・受発注・基幹・物流を横断し、構想策定から実装・運用改善までを支援伴走支援
DG Agentic One MCP株式会社デジタルガレージ/DGビジネステクノロジー国産商品データのAI最適化、AI検索対策、AIとECをつなぐMCP、ECカート、決済までを1つのソリューションで提供SaaS+伴走

もっと詳しく知りたい方へ

規格そのものの仕組みと、EC側でやるべき準備は個別の記事で解説しています。

よくある質問

掲載の基準を教えてください
公式サイトで提供の実在が確認でき、日本語で提供され、現在も提供中であることを編集部が確認したものだけを掲載しています。発表のみで提供開始前のものは掲載していません。
「対応プロトコル」はどこで確認できますか
一覧の製品名の横に、対応している規格をピルで表示しています。提供元の公式サイトに記載を確認できない場合はピルを表示していません(対応していないという意味ではありません)。また「対応予定」の発表があるものも、実際のリリースを確認するまでは表示していません。
UCP・ACP・MCP・x402とは何ですか
AIとお店をつなぐ共通仕様(規格)です。UCPはGoogleと業界各社が2026年1月に発表、ACPはOpenAIとStripeが2025年9月に発表したオープンソースの仕様、MCPはAnthropicが提唱したAIと外部システムをつなぐ汎用の仕様、x402はAIエージェントが支払いを行うための決済規格です。
AP2という規格も聞きますが、表にないのはなぜですか
AP2(Agent Payments Protocol)はGoogleが提唱するAIエージェント向けの決済の仕組みで、UCPと組み合わせて使われます。2026年8月時点で、掲載中のサービスのうち「自社がAP2に対応している」と公式に明記しているものが確認できなかったため、表には出していません。確認できしだい追加します。
順位やおすすめはありますか
ありません。当社は優劣を判断せず、公式に確認できた事実だけを並べています。

まとめ

エージェンティックコマースは、国内では決済とEC基盤の側から先に動き始めた段階です。一方で「AIに見つけてもらう」「AIが買う」を手がける事業者は2026年9月時点でまだ多くありません。今から着手すれば、対応している側に回るのは十分に間に合います。

自社だけで切り分けるのが難しい場合は、まず一気通貫支援の会社に現状を見てもらうところから始めるのが現実的です。本ページは公式情報の確認が取れしだい更新します。

更新履歴

  • 2026年8月:初版公開(33件・7区分)
  • 2026年9月:掲載を31件へ(自社製品のAI機能を公式で確認できない2件を見送り)・ロジザードZEROにAI在庫分析オプションを反映
  • 2026年9月:新規参入の判定でカンリーローカル在庫とgenserを追加(週次のエージェンティックコマース新規参入チェック)
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