DevRevが日本法人設立！コクヨも導入するAIエージェントプラットフォームの実力とは？

2025年10月23日、米DevRev, Inc.が日本法人「DevRev Japan合同会社」の設立と、日本市場での事業本格化を発表しました。
同社が提供するAIエージェントプラットフォームは、社内に散在する多様なデータを統合する独自技術を特徴としており、既にコクヨ株式会社をはじめとする国内企業での導入事例も公開されています。

AIによるデータ分断の解消を目指す、注目すべきプレイヤーの登場です。

米国発AIプラットフォーマー、DevRevが日本市場へ本格参入

AIエージェント技術の活用が世界的に加速する中、米国シリコンバレー発のスタートアップであるDevRevが、満を持して日本市場への本格参入を果たしました。2025年9月18日付での日本法人設立を経て、国内での事業展開を本格化します。

その背景にあるのは、日本の企業文化における高品質なサポートサービスや製品開発への強いこだわりと、それらをAIでさらに進化させたいというニーズの高まりです。DevRevは、日本市場のポテンシャルを高く評価し、国内企業向けの顧客サポート体制を強化することで、その需要に応えていく方針です。

DevRevプラットフォームの核心：ナレッジグラフによる「データ統合」

DevRevが提供するAIプラットフォームの最大の特徴であり、競争優位性の源泉となっているのが、独自のデータ統合技術です。多くの企業が悩む「データのサイロ化」に対し、ナレッジグラフというアプローチで解決を図ります。

多くの企業では、顧客とのやり取り（メール、チャット、議事録など）といった「非構造化データ」と、プロジェクト管理ツール（Jiraなど）やCRMに格納された「構造化データ」が、別々のシステムに散在しています。これにより、例えば「ある顧客からの問い合わせメールの内容と、その顧客に関連する開発プロジェクトの進捗状況を、同時に把握する」といったことが困難でした。

DevRevのプラットフォームは、これらの異なる形式のデータをナレッジグラフ技術で包括的に連携させます。これにより、ユーザーはAIエージェントを通じて、社内のあらゆる情報を横断的に検索し、関連性を理解し、活用することが可能になります。「メールの内容を踏まえて、関連するJiraチケットの優先度を上げて」といった、これまで難しかった高度な指示をAIエージェントが実行できるようになるのです。

国内導入事例：コクヨ、北銀ソフトウェア、マクニカも活用開始

DevRevのプラットフォームは、既に日本国内の先進企業で導入が始まっています。今回、その具体的な導入事例として3社が公開されました。

• コクヨ株式会社: 長年の課題であった顧客サポート業務の効率化と品質向上に活用。
• 北銀ソフトウェア株式会社: ソフトウェア開発プロセスにおける情報共有や進捗管理を効率化。
• 株式会社マクニカ: 社内に蓄積された膨大な技術情報や市場データから、新たなビジネスインサイトを抽出。

これらの事例は、DevRevのAIエージェントプラットフォームが、顧客サポート、ソフトウェア開発、営業・マーケティング支援といった、多様な業種・業務領域で具体的な価値を生み出せることを示しています。

強力なパートナーシップで日本展開を加速

DevRevは、日本市場での事業展開を加速させるため、国内の有力なIT企業とのパートナーシップも積極的に進めています。今回、クラウドインテグレーター大手のクラスメソッド株式会社や、AIソリューションを提供するSynthesy株式会社などとの販売パートナー契約締結も発表されました。これらのパートナー企業を通じて、日本全国の企業に対し、DevRevのプラットフォーム導入から活用支援までの包括的なサービスが提供される体制が整いました。

まとめ

DevRevの日本法人設立と国内導入事例の公開は、AIエージェント市場における新たな選択肢の登場を意味します。特に、社内に散在する「非構造化データ」と「構造化データ」を統合し、部門横断での活用を可能にするナレッジグラフ技術は、多くの企業が抱えるデータ分断の課題に対する、強力なソリューションとなり得ます。

顧客サポートの高度化、開発プロセスの効率化、そして新たなビジネスインサイトの発見。DevRevが提供するAIエージェントプラットフォームは、企業の様々な側面におけるDX推進を力強く後押しするでしょう。

出典：PR TIMES