Anthropic、スタートアップに「Claude Team」1年無料とAPIクレジット

画像:AIエージェントナビ編集部

AIエージェントを自社の製品や業務に組み込もうとすると、モデルの利用料や検証のための環境づくりに、最初からまとまった費用がかかります。少人数で開発を急ぐスタートアップにとって、この初期の負担は試すかどうかの判断そのものを左右します。

Anthropicは2026年10月6日、スタートアップ支援制度「Claude Startups」の対象を広げると発表しました。参加企業は、Claude Teamの1年間無料やAPIクレジットなど、最大7,000ドル相当の製品とクレジットを受け取れます。本記事では、対象となる会社、特典の中身、申し込みの条件と日本の会社が確かめておく点を解説します。

Claude Startupsプログラムの概要と対象企業

支援プログラムの対象範囲

対象は、設立から5年以内、または直近2年以内に資金調達をしたスタートアップです。公式の申込ページは、外部から出資を受けていない自己資金の会社、プレシード段階の会社、ベンチャーキャピタルから出資を受けた会社のいずれも申し込めると説明しています。

出資の有無を問わない点は、まだ資金調達をしていない段階の会社にとって入り口が広い条件です。なお、Anthropicの提携ベンチャーキャピタルから出資を受けている会社は、そのベンチャーキャピタルを通じて、最大10万ドルのAPIクレジットを別に受けられると案内されています。

提供される主な特典内容

中心となる特典は2つです。1つ目は、Claude Teamプランを初めて使う会社向けに、最大5席分のPremium席を1年間無料で提供するものです。チームでの共同作業や資料づくりを、費用をかけずにClaudeで始められます。

2つ目は、AnthropicのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)で使える1回限りの1,000ドルのクレジットで、承認されるとすぐに付与されます。このクレジットはClaude Console経由のAPIだけで使え、AWS BedrockやGoogle CloudのVertex AIでは使えません。

ツールの特典と技術相談

Claude Startup Stackによるツール特典

参加企業は、新しく用意された「Claude Startup Stack」を通じて、Claudeを使って製品をつくる会社のツールの割引やクレジットを受けられます。公式が名前を挙げているのは、Linear、Lovable、ElevenLabs、Granola、Hexなどで、営業、デザイン、データ処理といった業務のツールが並びます。

特典の合計は最大45,000ドル相当とされていますが、実際に受け取れる額は、どの特典を使うかや各社のプランによって変わります。各社の特典にはそれぞれの会社の規約が適用されるため、使う前に条件を確認しておく必要があります。

技術相談とマーケットプレイス掲載

AnthropicのApplied AIチームによるオンラインの相談会(オフィスアワー)に参加できます。プログラムの付属規約は、相談の例としてプロンプトの改善や設計の見直しを挙げています。ただし、相談の量や回数は約束されていません。

このほか、開発した製品をClaude Marketplaceへ掲載するための支援や、参加企業向けのイベント、ニュースレター、コミュニティも用意されています。すでにプログラムの参加企業になっている会社は、申し込み直しをせずに、Claude Consoleから新しい特典を受け取れます。

導入に向けた検討事項と留意点

規約と適用範囲の確認

プログラム規約は、中国・ロシア・北朝鮮・イランなどで設立・事業をしている会社を対象外としていますが、日本はこの一覧に入っていません。日本はAnthropicがサービスを提供する国の一覧にも含まれており、日本の会社も申し込めます。

APIクレジットは、Anthropicの追加クレジット規約に従います。また規約は、クレジットを受け取ったことで税金がかかるかどうかは参加企業が自分で判断すること、Anthropicは法律で求められない限り税務書類を出さないことを定めています。経理の担当者や税理士に一度確認しておくと安心です。

申し込みの流れと審査

申し込みには、Claude Consoleのアカウント、自社サイトのドメインと同じ会社のメールアドレス、何をつくっているかの短い説明が必要です。申込者はAnthropicの提供方針に従う必要があり、採否はAnthropicが判断します。

公式の申込ページによると、多くの申し込みは数分で結果が出て、残りは担当者による確認に回り、通常2〜3営業日かかります。Teamの無料枠を使うにはTeamを初めて使う会社であることが条件なので、すでにTeamを契約している会社は、その点も含めて確かめてから申し込むとよいでしょう。

まとめ

  • 設立5年以内または直近2年以内に資金調達した企業を対象に、最大7,000ドル相当の支援を提供。
  • Claude Teamプランの最大5席分が1年間無料となるほか、1,000ドルのAPIクレジットが付与される。
  • 開発ツール群の割引や、Anthropic専門チームへの相談、マーケットプレイス掲載支援が利用可能。
  • 日本は規約の対象外の国に入っておらず、日本の会社も申し込める(採否はAnthropicの審査)。

💡 編集部の見解

Anthropicは、設立5年以内などの条件を満たすスタートアップを対象に、Claude Teamプランの1年間無料利用やAPIクレジットなど、最大7,000ドル相当の支援が受けられるプログラム「Claude Startups」を拡大しました。

  • 日本の会社も対象:プログラム規約が対象外とする国(中国・ロシアなど)に日本は入っていません。申し込みにはClaude Consoleのアカウントと、自社サイトと同じドメインの会社メールが必要です。
  • 対象となる企業:設立5年以内、または直近2年以内に資金調達を受けた企業が対象であり、Claude Teamを初めて利用する企業に最大5席分のPremium席が提供されます。

出典:Anthropic/Anthropic(プログラム規約)

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