Codexで「gpt-6-astra」が「not supported」になる原因

対象プランを契約しているのに、Codexでgpt-6-astraを指定すると英語のエラーで弾かれる。このとき多くの人が「プランを上げる必要があるのか」と考えます。しかしこの表示は、契約内容の不備を意味するとは限りません。本記事では、この表示が出る背景と、自分で原因を切り分ける4つの手順を解説します。なお本記事が扱うのはモデル名がgpt-6-astraの版です。gpt-5.6-solで同じ文が出る場合は、後述の別記事が対象になります。
⚠️ まずOpenAI側の障害を確認
OpenAI側で障害が起きているときも、モデルの指定が通らないことがあります。下の切り分けに進む前に、まず稼働状況を確認してください。
Codexのgpt-6-astraエラーとは
表示される英文
画面に出る文は次の1文です。
The 'gpt-6-astra' model is not supported when using Codex with a ChatGPT account.
(訳:ChatGPTアカウントでCodexを使う場合、gpt-6-astraモデルはサポートされていません)
この文が確認できるのは、GitHubのopenai/codexリポジトリに立てられたIssue #42944です。2026年9月5日にCodexのEnterpriseアカウント利用者が起票したもので、2026年9月11日時点でも解決済みになっていません。
なお、astra版についてはJSON形式のレスポンス全文が公開の報告に出ていません。参考として、モデル名が違う先行例(sol版・spark版)では次の形で返ることが報告されています。
{"type":"error","status":400,"error":{"type":"invalid_request_error","message":"The 'gpt-5.6-sol' model is not supported when using Codex with a ChatGPT account."}}
メッセージの意味
この文は、いま接続しているアカウントかCodexの実行環境が、そのモデルの利用を許可していないことを示します。報告されている原因の多くは、バージョンか設定の食い違いです。
ただし、この挙動についてOpenAI公式スタッフからの回答や修正完了の告知は確認できていません。OpenAI Developer Communityの該当スレッド(2026年9月5日起票・16投稿)でも、コミュニティモデレーターが公式アカウントのX投稿を引用しているだけで、公式回答は付いていません。以下は報告された事例からの整理であり、公式見解ではない点にご注意ください。
GPT-6 AstraとProの関係
GPT-6 Proは、GPT-6 Astraモデルを搭載したプランです。利用可能な環境の詳細については、以下の関連記事を参考にしてください。
関連記事:GPT-6 Astraが出てこない理由|探す名前はGPT-6 Pro
なお公式ヘルプには、Astraは各プランに含まれるWork・Codexの利用枠(allowance)を使うこと、その消費はGPT-5.6 Solより速くなりうることが書かれています。ただしこれは使える量の話で、本記事が扱う「not supported」の表示とは別の事象です。枠を使い切ったときの表示と混同しないでください。
公式が定める提供条件
プラン別の対象
OpenAI公式ヘルプには、対象が次のように書かれています。
GPT-6 Pro, powered by GPT-6 Astra, is available in ChatGPT for Pro $100, Pro $200, Business and Enterprise plans. Enterprise access also depends on your workspace's model-access permissions. Plus plans include GPT-6 Astra in ChatGPT Work and Codex.
(訳:GPT-6 Astraを搭載したGPT-6 Proは、ChatGPTのPro $100、Pro $200、Business、Enterpriseの各プランで利用できます。Enterpriseでの利用可否は、ワークスペースのモデルアクセス権限にも左右されます。PlusプランはChatGPT WorkとCodexでGPT-6 Astraを利用できます)
つまりPlusでも対象外ではありません。Codexで使えないこと自体は、公式の記載とは食い違う状態にあたります。
Codex CLI 0.153.0以上
公式ヘルプには「Note: Astra requires Codex CLI version 0.153.0 or newer. Additionally, please update to the latest available ChatGPT Desktop app.」(訳:AstraにはCodex CLIのバージョン0.153.0以上が必要です。あわせて、入手できる最新のChatGPTデスクトップアプリへ更新してください)と書かれています。
この0.153.0という数字には根拠があります。Issue #42853の報告によると、クライアントに同梱されたAstraの定義にはminimal_client_version: 0.153.0が指定されており、Astraのモデルカタログは0.153系へ後から取り込まれたものです。これより前のバージョンでは、そもそもAstraの定義を持っていません。
Enterpriseの権限設定
Enterpriseプランの場合、公式ヘルプが書いているとおり、ワークスペースのモデルアクセス権限が利用可否を左右します。管理者がそのモデルを許可していなければ、利用者側の操作では解消できません。逐語エラーが確認できた唯一の公開報告(Issue #42944)がEnterpriseアカウントからのものである点も、この線を疑う理由になります。
報告されている3つの原因
原因A:古いクライアント
Codex CLIのバージョンが0.153.0以上に見えても、アプリが実際に動かしているランタイムは別物のことがあります。実例として、codex --versionは0.153.4を返すのに、Codex Desktopが使っていたランタイムは0.150.0だった、という報告があります(2026年9月8日・Windows環境)。この利用者はAstra自体にはアクセスできており、原因はPATH上のCLIとデスクトップアプリ内蔵ランタイムの食い違いでした。
原因B:ローカル設定の干渉
ユーザーディレクトリの設定ファイル~/.codex/config.tomlにmodel_catalog_jsonという項目が生きていると、起動時に読み込むモデル一覧がそちらで上書きされます。その一覧にgpt-6-astraが入っていなければ、権限があってもクライアント側が弾きます。
Issue #43143(2026年9月6日起票)は、まさにこれが原因で、報告者がmodel_catalog_jsonの行だけをコメントアウトしてアプリを完全に再起動したところ解決しています。一覧は起動時に読まれるため、設定を変えたら再起動が要ります。
原因C:アカウント権限の不一致
サインイン済みでも、アカウント側の権限がクライアントへ届いていないことがあります。Issue #42853(2026年9月4日起票・2026年9月11日時点で未解決)では、ChatGPT ProのWindows利用者が、ChatGPT Workではgpt-6-astraを使えるのにCodex Desktopのモデル選択欄にだけ出ない状態を報告しています。サインインし直し、アプリの完全終了、残っているプロセスの終了、再起動、新しいタスクの作成をすべて試しても変わらなかった、とあります。
関連記事:Codexでsolが使えない原因|not supportedはプラン不足とは限らない

原因を切り分ける4手順
手順1:障害と認証確認
まずは公式のステータスを確認し、サインインし直しや完全終了後の再起動を試してください。基本的な通信エラーであれば、これで解消することがあります。あわせてChatGPT Work側でgpt-6-astraが選べるかを見ると、アカウント側の問題かクライアント側の問題かを分けられます。なおPlusプランの場合、通常のチャット画面にAstraは出ません。チャット画面に無いことは異常ではないので、確認先を間違えないでください。
手順2:Codexのバージョン確認
codex --versionを実行し、0.153.0未満ならアップデートしてください。ただしこの値はPATH上のCLIのもので、デスクトップアプリが動かしている実体とは限りません(原因A)。インストールパスも併せて確認します。
手順3:モデル一覧の比較
codex debug models --bundled で内蔵一覧を、codex debug models で取得し直した一覧を表示し比較してください。正常であれば「gpt-6-astra」が一覧に含まれるはずですが、報告されている失敗ケース(#43143)では以下のような7つのモデルのみが表示され、そこに「gpt-6-astra」が含まれていないことが問題となっています。
- gpt-5.6-sol
- gpt-5.6-terra
- gpt-5.6-luna
- gpt-5.5
- gpt-5.4
- gpt-5.4-mini
- gpt-5.3-codex-spark
見るのは2つの一覧の差です。内蔵にあって取得側に無ければ原因B、内蔵にも無ければ原因A、どちらでもなければ原因Cを疑います。
手順4:ローカル設定の解除
~/.codex/config.tomlのmodel_catalog_jsonの行だけをコメントアウトし、アプリを完全に終了して起動し直してください。一覧は起動時に読まれるため、再起動しないと反映されません。控えを取り、他の行は触らないでください。

直らないときの選択肢
GPT-5.6 Solへの切替
ここまで試しても直らない場合、Astraでなければできない作業でなければ、gpt-5.6-solへ切り替えて作業を止めない手があります。
APIキー認証との違い
Codex Desktopでサインインして使う場合と、APIキーを直接利用する場合では認証の仕組みが異なります。ChatGPTアカウント経由の認証(OAuth)でエラーが出る場合でも、APIキー認証であれば解決できる可能性があるため、プロジェクトの要件に応じてAPI利用への切り替えを検討してください。
未解決の報告状況
2026年9月11日時点で、Issue #42944とIssue #42853はどちらも解決済みになっていません。原因が特定できて解決した報告(Issue #43143)は、いずれも利用者側の設定や実行環境が理由でした。逆に言えば、手元に思い当たる設定が無い場合は、現時点で確実に直す方法が公開されていません。OpenAI側の対応を待つ選択も含めて判断してください。
まとめ
- エラーはプラン不足とは限らずバージョンや設定の問題も考えられます。
- 提供条件を満たしているか、まずはCLIとアプリの更新を確認してください。
- ローカルの設定ファイルが古い情報を上書きしていないかチェックしてください。
- 内蔵モデル一覧とサーバーから取得した一覧をコマンドで比較してください。
- 未解決の報告もあるため、直らない場合は別モデルへの切り替えも検討してください。
次に同じエラーが出たら、まず codex debug models コマンドで現在のモデル一覧を取得し、gpt-6-astraが含まれているかを確認してください。もしリストに含まれていない場合は、アカウントの同期状態や、CLIのバージョンが0.153.0以降になっているかを最優先で再点検しましょう。




