GPT-Rosalindが出てこない理由|承認・権限・選ぶ場所の3つを確認

会社のChatGPTでGPT-Rosalind(生命科学研究向けのモデル)がモデル一覧に見当たらないのは、故障ではありません。「組織の申請が承認されているか」「管理者がアクセスを付与したか」「正しいワークスペースと場所で選んでいるか」の3つのどこかで止まっています。本記事では、公式ヘルプの記載だけを使ってこの3つを順に確認します。

⚠️ まず確認:ChatGPT全体で障害が起きていませんか?

モデルが一覧に出ない状態と、サービス全体の障害は別物です。先に切り分けましょう。

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GPT-Rosalindとは?2026年9月11日に研究プレビュー終了

生命科学特化モデル

GPT-Rosalindは、OpenAIの生命科学研究向けのモデルです。公式ヘルプ(日本語版)は、向いている利用者を次のように挙げています。

このモデルは、バイオインフォマティクス研究者、計算生物学者、初期探索段階の生物学者に特に適しています。

一般的な業務効率化ではなく、科学研究のワークフロー向けに作られている点が、ChatGPTの汎用モデルとの違いです。

このモデルは2026年4月16日に研究プレビュー(Research Preview)として発表され、公式ブログの2026年9月11日の更新で研究プレビューを終えました。現在は信頼アクセスプログラム(trusted-access program)を通じて、EnterpriseまたはBusiness契約を結んでいる対象組織へ世界で提供されています。

関連記事:OpenAI、生命科学特化モデル「GPT-Rosalind」を正式提供へ

承認済み組織限定の利用

GPT-Rosalindは、契約していれば誰でも使えるモデルではありません。Rosalindの製品ページは、対象を生命科学の専門的な研究を行う組織としています。公式ヘルプにも次の記載があります。

アクセスは承認済みユーザーに限定され、該当する安全性およびコンプライアンス要件が適用されます。

使い道も、承認された社内研究用のツールやワークフローに限られます。

現時点では、顧客向け製品や社外向けの商用アプリケーションには利用できません。

GPT-Rosalindが出てこない3つの理由

組織の申請未承認

1つ目は、組織としての利用申請がまだ承認されていない場合です。GPT-Rosalindは、個人ではなく組織単位で申請します。

公式ヘルプによると、対象組織はCodexから直接申請するか、ヘルプの「概要」セクションにあるフォームから申請します。詳細は営業担当への問い合わせも案内されています。アクセスには、OpenAIの利用資格、安全性、コンプライアンスに関する要件が適用されます。

管理者の権限付与漏れ

組織自体が承認されていても、個々のユーザーに適切な権限が割り当てられていなければ、GPT-Rosalindは表示されません。新規の申請においては、最終的なプロビジョニング(利用可能な状態にすること)を完了するために、組織のオーナーまたは管理者による承認が必要です。この通知は、組織のオーナーまたは管理者にCodex内で直接届きます。

手順1:ワークスペースにユーザーを追加する

管理者は、まず承認済みの利用者をGPT-Rosalind対応のワークスペースに追加します。公式の手順は次の5つです。

  1. GPT-Rosalind 対応のワークスペースに切り替え、「ワークスペース設定」を選択します。
  2. 左側のパネルで、「メンバー」を選択します。
  3. 「メンバーを招待」を選択します。
  4. 対象となるユーザーのメールアドレスを入力するか、CSVファイルをアップロードします。
  5. 適切なロール(役割)とシートタイプを選択し、招待を送信します。

手順2:グループとカスタムロールでモデルを有効化する

ユーザーがワークスペースに参加したら、グループとカスタムロールを使ってGPT-Rosalindへのアクセスを有効にします。公式の手順は次の8つです。

  1. GPT-Rosalind 対応のワークスペースに切り替え、「ワークスペース設定」を選択します。
  2. 左側のパネルで「グループ」を選択し、GPT-Rosalind へのアクセス用グループを作成します。
  3. 作成したグループに、利用を許可するユーザーを追加します。
  4. 左側のパネルで「権限とロール」を選択し、カスタムロールを作成します。
  5. 作成したグループを、そのカスタムロールに追加します。
  6. ロール権限で「モデル」「スキル」「Codex」を検索するか権限をスクロールして確認し、「ライフサイエンス」と、アクセスに必要な「スキル」と「Codex」の権限をオンにします。
  7. 「ライフサイエンス」をオンにします。
  8. これで、グループ内のユーザーにはChatGPTのモデル選択画面にGPT-Rosalindが表示されます。

なお、管理者がこれらのロール権限を変更した後、実際の画面に反映されるまで数分かかる場合があることに留意してください。

ワークスペースと選ぶ場所の違い

3つ目は、承認と設定が済んでいても、選ぶワークスペースや場所が違う場合です。手順はChatGPTとCodexで異なります。

ChatGPTで使う場合

公式の手順は次の5つです。

  1. ChatGPTの左下でワークスペース切り替えメニューを開き、GPT-Rosalind ワークスペースを選択します。
  2. 「スキル」を選択し、割り当てられたスキルが利用可能であることを確認します。
  3. 使用するスキルをオンにします。
  4. 新しいチャットを開始します。
  5. モデル選択画面を開いて「レガシーモデル」に移動し、「GPT-Rosalind」を選択します。

ChatGPTでは、GPT-Rosalindは「レガシーモデル」の中にあり、使うたびに明示的に選択する必要があります。

Codexで使う場合

公式の手順は次の5つです。

  1. GPT-Rosalind ワークスペースでCodexにサインインします。
  2. 左側のナビゲーションで、「プラグイン」を選択します。
  3. 「Life Sciences Research プラグイン」をインストールします。
  4. 新しいスレッドを開始します。
  5. モデル選択画面を開き、「GPT-Rosalind」を選択します。

図解:出てこないのは3つの段階のどこかで止まっているため

承認済みでも表示されない時の確認

公式FAQの確認項目

公式ヘルプのFAQには、次の項目があります。

承認または追加されたのに GPT-Rosalind が表示されません。何を確認すればよいですか?

回答では、確認することが3つ挙げられています。

  • サインイン先:承認されたChatGPTワークスペースまたはAPI組織にサインインし、ChatGPTでは承認済みのワークスペースに切り替えてモデル選択画面を見る
  • 自分のアクセス権:組織がグループやカスタムロールで管理している場合は、自分のアカウントにアクセス権があるかを管理者に確認する
  • 使う環境ごとの承認:CodexやAPIで使う場合は、その環境で組織が承認されているかを確認する

申請状況は、「申請状況を確認」ボタンか、公式ヘルプのFAQに載っているリンクから確認できます。

Workbenchとの違い

名前が似ているものに「Rosalind Workbench」があります。公式ヘルプはこれを、CodexとChatGPTで利用できる科学研究専用のワークスペースと説明しています。Workbenchが見えていることと、GPT-Rosalindのモデルが使えることは別です。

公式ヘルプには、次のように書かれています。

Rosalind Workbench の使用に GPT-Rosalind モデルへのアクセスは必要ありません。

つまり、Workbenchは使えても、GPT-Rosalindのモデルにはアクセスできない状態がありえます。モデルを使えるかどうかは、モデル選択画面に名前が出ているかで確かめてください。

申請画面の停止報告

OpenAIのコミュニティには2026年9月13日、申請の途中で止まるという投稿が1件あります。組織を選ぶステップ(Organization step)で、次のメッセージが出たという内容です。

Unable to load account organizations.

投稿者は、ログアウトとログインのやり直しでは直らなかったと書いています。2026年9月13日時点で返信はなく、原因の公式な説明もありません。公式ヘルプは、設定やアクセスの問題をヘルプセンターからOpenAIサポートへ問い合わせるよう案内しています。

日本語版ヘルプは英語版より記載が古い

提供状況と料金の差異

2026年9月13日時点で、英語版と日本語版の公式ヘルプには次の違いがあります。

項目 英語版ヘルプ 日本語版ヘルプ
提供状況 研究プレビューを終え、対象組織へ世界で提供(coming out of Research Preview) 「Research Preview として」提供されている
料金 公表された料金は2026年10月5日から適用(Published pricing will take effect on October 5, 2026.) 「Research Beta の期間中、無料で利用できます」

料金の記載は、日本語版だけを読むと英語版と食い違います。英語版ヘルプは、料金の詳細として公式の料金ページを案内しています。

管理者と確認するときは英語版の記載も伝える

管理者やIT部門に設定を依頼するときは、英語版の記載もあわせて伝えてください。2026年9月11日に研究プレビューを終えたことと、公表された料金が10月5日から適用されていることは、日本語版のヘルプには載っていません(2026年10月5日時点。日本語版は「Research Beta の期間中、無料で利用できます」のままです)。

まとめ

  • 組織の利用申請がOpenAIに承認されているかを、「申請状況を確認」から確かめる
  • 管理者に、ワークスペースへの追加と、グループ・カスタムロールでの「ライフサイエンス」の有効化が済んでいるかを確認する
  • ChatGPTでは承認済みのワークスペースに切り替え、「レガシーモデル」の中から毎回選ぶ(Codexはプラグインを入れてから選ぶ)
  • 権限の変更直後は数分待ち、それでも表示されない場合は管理者とOpenAIサポートに問い合わせる
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