PLAUDはどこの国の会社?規約で運営元とデータの保存先を確認

PLAUDの運営元は、米国デラウェア州で法人登録され、サンフランシスコに本社を置く「Plaud Inc.」です。日本で本体を買うときの売買契約の相手は、東京・渋谷の「PLAUD株式会社」になります。この記事では、公式の利用規約・プライバシーポリシー・日本向けの案内ページを2026年10月26日に直接確認し、運営元、録音データの保存先、AIの学習への利用を順に整理します。
PLAUDはどこの国の会社が運営しているのか
運営元は米国のPlaud Inc.
PLAUDの日本向けページ「プライバシー保護とデータ安全性への取り組み」には、よくある質問として「Plaudは、どこの国の企業ですか?」という項目があり、答えは次の1文です。
PLAUD Inc.は、米国デラウェア州で法人登録され、サンフランシスコに本社を構えています。
同じページに載っている本社の住所は、575 Market Street, Suite 1650, San Francisco です。一方、プライバシーポリシーではデータの管理者をPlaud Inc.とし、所在地をデラウェア州ドーバーの住所で書いています。住所が2つあるのは、法人を登録した場所と本社を置く場所の違いです。
日本で本体を買う契約の相手は東京のPLAUD株式会社
日本語版の利用規約(最終更新日2026年3月6日)は、冒頭でサイトとサービスの運営者を「Plaud Inc.」としています。そのうえで末尾に「日本向け販売に関する特則」を置き、日本国内での商品の売買契約はPLAUD株式会社とお客様との間で成立すると定めています。PLAUD株式会社の所在地は、東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ 33Fです。
つまり、本体を買う契約の相手は日本法人のPLAUD株式会社で、アプリやクラウドのサービスの運営元は米国のPlaud Inc.という分担です。日本向けページによると、日本法人は日本市場向けの運営、カスタマーサポート、法令の順守、データ管理の体制づくりを担っています。日本の問い合わせ先は support-jp@plaud.ai です。
準拠法は日本法・販売の紛争は東京地裁
日本語版の利用規約は、準拠法(契約の解釈に使う国の法律)を日本の法律としています。特則でも、日本国内の販売に関する紛争は日本法に従い、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所(最初に裁判をする場所として合意した裁判所)とすると定めています。特則に書かれていないことには、Plaud Inc.の利用規約が適用されます。
公式の記載を1つの表にまとめると、次のとおりです(2026年10月26日確認)。
| 項目 | 公式の記載内容 |
|---|---|
| 運営元(利用規約) | Plaud Inc. |
| 運営元の所在地 | 米国デラウェア州で法人登録・本社はサンフランシスコ |
| 日本向け販売の契約相手 | PLAUD株式会社(利用規約の特則) |
| 日本法人の所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ 33F |
| 準拠法と裁判所 | 日本法・日本国内の販売の紛争は東京地方裁判所 |
| 日本の利用者のデータの保存先 | AWS東京リージョン(日本向けページ) |
| 本体の生産地 | 中国(製造パートナーに委託) |
| 日本の問い合わせ先 | support-jp@plaud.ai |
| 文書の日付 | 利用規約 2026年3月6日更新・プライバシーポリシー 2026年11月21日発効 |
なお、英語版の利用規約(2025年11月14日更新)は、運営者の表記を「PLAUD LLC」、準拠法を米国法としており、日本語版と書き方が違います。

「中国の会社では?」と言われる理由
本体は中国で生産され、深圳と北京にも拠点がある
日本向けページのよくある質問では、ハードウェアの製造地について次のように答えています。
Plaudのハードウェアは、国際的な品質基準に基づき認定された製造パートナーに委託し、現在は中国で生産されています。
同じページは、拠点と運営チームをサンフランシスコ、シンガポール、東京、深圳、シアトル、北京などに置いているとも書いています。経済誌のForbesの記事(2025年9月)も、Plaudをサンフランシスコと中国・深圳を拠点とするスタートアップとして紹介しています。本体の製造と開発の一部が中国にあることが、「中国の会社では?」と言われるいちばんの理由です。
2025年に香港で疑念が報じられ、会社が反論した
2025年8月には、香港のテクノロジーメディアが、PLAUDの背後に中国・深圳の企業があるのではないかという疑念を報じました。これに対して会社は同年9月に声明を出し、unwire.hkの報道によると、深圳の企業に本体の製造とハードウェア関連の機能の開発を委託していると説明したうえで、その深圳のチームは利用者のデータにアクセスできないと説明しています。
この声明は香港の利用者に向けたもので、データの保存先も香港向けの説明です。日本の利用者のデータの保存先は、次の章で日本向けの文書をもとに確認します。
製造の拠点と契約相手・保存先は分けて考える
日本向けページは、ハードウェアの製造工程とユーザーデータの処理・管理は完全に分離されていて、製造拠点や製造工程が録音データや内容にアクセスすることはないと説明しています。「本体をどこで作っているか」と「誰と契約し、データをどこに置くか」は、別々に確かめる必要があります。
契約の面では、運営元は米国のPlaud Inc.、日本での売買契約は日本法人のPLAUD株式会社、準拠法は日本法です。
録音データはどこに保存されるのか
日本の利用者のデータは東京で保存される
日本向けページのよくある質問「ユーザーデータはどこに保存されますか?海外へ送信されますか?」には、次のように書かれています。
日本のユーザーデータは、AWS東京リージョンに保存・処理されます。
AWS東京リージョンは、Amazonのクラウドの東京にあるデータセンター群です。回答の続きには「サービス提供に必要な範囲を除き、ユーザーデータが任意に海外へ送信されることはありません。」とあります。海外へ一切送らないという意味ではなく、「サービス提供に必要な範囲を除き」という条件付きの書き方である点に注意が必要です。この説明は、Web Archiveに残る2026年3月1日の保存版でも同じでした。
AI機能の処理は日本国外の事業者に委託される
その「必要な範囲」にあたるのが、AIを使う機能の処理です。2026年11月21日に発効する新しいプライバシーポリシーは、日本の利用者向けの第10条で、個人データは日本国内のサーバーに保存するとしたうえで、文字起こしと要約、エージェントとの会話、ファイル処理、コンテンツ生成などのために、次のように定めています。
当社は、お客様のデータの取扱いを、日本国外に所在する当社のLLMサービスプロバイダーに委託します。
LLM(大規模言語モデル)の事業者の所在地には、米国、欧州経済領域内の国、その他の地域が含まれる場合があると書かれています。委託先の会社名は書かれていません。ポリシーは、委託先との契約で、依頼したタスク以外の目的(自社のモデルの学習や改善を含む)にデータを使うことを禁止し、共有したデータの保持も必要な限られた期間にとどめるとしています。
新しいポリシーの第5条には、米国、ドイツ、日本、シンガポールでサーバーを運用し、利用者の所在地に対応するデータセンターに保存するとも書かれています。
「米国に保存」と書かれていたのは旧版のポリシー
ネット上で「PLAUDのデータは米国に保存される」という説明を見かけることがあります。2026年10月14日の時点で同じURLに載っていた旧版(最終更新日2025年11月17日の「ウェブサイトプライバシー通知」)には、「日本のユーザーの個人データはアメリカ合衆国に保存され」るという例が書かれていました。
ただし旧版は、ウェブサイトの訪問や製品の購入で扱う個人データを対象にした文書です。いま同じURLに載っている新版は、アプリでの録音や文字起こしを含むサービスを対象にしており、発効は2026年11月21日です。どの文書の、いつの版を読んだのかで説明が変わるので、社内で説明するときは文書名と日付を添えると誤解を防げます。
携帯回線に対応した機種は利用状況データを米国へ送る
日本向けページのよくある質問では、デバイスは単体で外部ネットワークへ通信する機能を持たず、録音データはアプリへ接続したときだけクラウドへ転送されると説明しています。一方で新しいプライバシーポリシーには、携帯電話回線に対応した本体から、一部のデバイス情報と利用状況・性能のデータが、米国にある分析サービスの事業者へ直接送られると書かれています。
2つの説明が並んでいるのは、機種によって通信のしかたが違う可能性があるためと考えられます。どの機種が携帯回線に対応しているかは、この2つの文書には書かれていません。会社で使う場合は、導入する機種の仕様を販売ページやサポートで確かめてください。
録音はAIの学習に使われるのか
同意しない限り学習には使わないと明記
日本向けページのよくある質問「ユーザーの録音や文字起こしデータはAIの学習に利用されますか?」への答えは「いいえ、利用されません。」です。新しいプライバシーポリシーも、事前に十分な説明に基づく明示的な同意を得た場合を除き、音声ファイル、写真、テキスト、アップロードしたファイル、エージェントとの会話などを、自社や第三者のAIの学習・最適化・開発に使うことは決してないと書いています。
読むときのポイントは「同意を得た場合を除き」という条件が付いていることです。学習への同意を求める画面が出た場合は、内容を読んでから選ぶようにします。話者を見分ける機能(話者ラベル)で作られる声紋も、ポリシーではAIの学習や広告に使わないとされ、機能をオフにしたときなどに破棄されます。
削除とアカウント削除でデータを消す方法
日本向けページによると、録音データはアプリで削除できます。ファイルを選んで「削除」を選び、さらにゴミ箱でも「削除」を選ぶと完全に削除されます。アカウントを削除した場合は、関連するデータが所定の手続きに従って完全に削除されます。
新しいプライバシーポリシーでは、アプリの同じメニューからアカウント全体と関連データを削除できるほか、本体の紐付けを解除してリセットすると、その本体に紐付いたデータも削除できるとしています。データは通信時はTLS/HTTPSで、保存時はAES-256などの方式で暗号化されるとも説明されています。
会社で使う前に情報システム担当と確認すること
日本向けページは、ISO 27001、ISO 27701、SOC 2 Type II、HIPAA、GDPR、EN 18031などの国際的な規格や枠組みに準拠しているとしています。ただし、会社の会議で使えるかどうかは、こうした認証よりも自社の規程しだいです。特に確かめたいのは、AI機能の処理が日本国外の事業者に委託される点を、社内の情報管理の決まりが認めているかどうかです。
同じ用途のAI議事録ツールと、運営元や保存先を並べて比べたい場合は、Nottaについても同じ観点で整理しています。
関連記事:Nottaはどこの国の会社?規約で運営元とデータの扱いを確認
まとめ|PLAUDの運営元とデータの扱い
規約上のPLAUDの運営元は米国のPlaud Inc.で、日本で本体を買う契約の相手は東京のPLAUD株式会社です。本体は中国で生産されていますが、日本の利用者のデータの保存先はAWS東京リージョンと案内されています。会社で使う前に、次の3点を確かめておきましょう。
- AI機能の処理を日本国外の事業者に委託してよいか(社内規程)
- 導入する機種が携帯回線に対応しているか
- 録音を始める前に、参加者に伝えて同意を得る運用にしているか
PLAUDの公式サイトにも、録音を始める前に参加者へ録音することを伝えて同意を得るよう書かれています。まずは自社の情報管理の規程と、日本向けページと新しいプライバシーポリシーを見比べるところから始めてください。




