AWS売上が39%増で約5年ぶりの伸び|Amazonのフリーキャッシュフローはマイナスに

画像:AIエージェントナビ編集部

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進において、クラウドインフラとAIエージェントの活用がかつてないスピードで進んでいます。Amazonが発表した2026年第3四半期決算では、AWS(Amazon Web Services)の売上が急成長を遂げ、AI関連の需要が業績を牽引していることが浮き彫りとなりました。

本記事では、今回の決算内容とAWSにおけるAIエージェントの導入状況について詳しく解説します。

AWS売上が約5年ぶりの高成長を記録

Amazonが2026年10月29日に発表した第3四半期(7〜9月期)の決算によると、全社の売上高は前年同期比12%増の2019億ドルとなりました。特筆すべきはAWSの成長率です。AWSの売上高は前年同期比39.3%増の460億ドルに達し、約5年ぶりの高い伸びを記録しました。年換算の売上高は1840億ドル規模にまで拡大しています。

営業利益は過去最高を更新

全社の営業利益は281億ドルで、営業利益率は13.9%と過去最高を更新しました。AWS単体の営業利益も178億ドル(前年同期は114億ドル)と大幅に伸長しています。なお、今回の決算にはプライムデーの開催時期が第2四半期へ移動した影響が含まれており、この影響が無ければ、全社の売上の伸びは約4ポイント高かったと同社は説明しています。

AI投資によるキャッシュフローへの影響

一方で、直近12か月のフリーキャッシュフローは424億ドルの流出となりました。前年同期は148億ドルの流入であったため、大きな変化が生じています。これは主にAI関連のインフラ整備に向けた設備投資が前年比で948億ドル増加したことによるものです。純利益は207億ドルで、前年同期の212億ドルから微減しましたが、前年同期にはAnthropicへの投資に伴う95億ドルの評価益が含まれていたことが影響しています。

AIエージェントと生成AIサービスの利用が急拡大

AWSの成長を支える柱として、企業によるAIエージェントの導入が加速しています。AWS上でAIエージェントを本番環境に実装するためのサービス「AgentCore」は、現在数万社以上の顧客に利用されています。第3四半期におけるエージェントのデプロイ(実装)数は、それ以前の3四半期を合計した数と比較して2倍に達しました。

Bedrockによるモデル活用の進展

各社のAIモデルをAWS上で利用できる「Bedrock」についても、利用が急増しています。Fortune 500(全米上位500社)に名を連ねる企業の利用額は前年比で約7倍に増加し、Bedrock経由の総トークンボリューム(AIの処理量)は前年比で約17倍に拡大しました。

新機能とモデルラインナップの拡充

AWSは、OpenAIの技術を活用したマネージドサービス「Bedrock Managed Agents」のパブリックプレビューを開始しました。また、Bedrockで利用可能なモデルラインナップも大幅に拡充されています。新たに追加されたモデルには、OpenAIの「GPT-6 Astra」「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」「GPT-6.1 Sol」や、Anthropicの「Claude Fable 5.1」「Opus 5.5」「Sonnet 5.5」「Haiku 5.5」などが含まれます。

今後の見通しと成長戦略

Amazonのアンディ・ジャシーCEOは、AWSにおける機能性とインフラへの投資が成果を上げていると強調しました。同社は2027年および2028年においても、AWSの売上成長率が40%を超えると予測しています。また、10〜12月期の見通しとして、売上高は2400億〜2470億ドル(前年同期比12〜16%増)、営業利益は285億〜335億ドルを見込んでいます。

まとめ

  • AWSの売上高は前年同期比39.3%増の460億ドルで、約5年ぶりの高成長を記録。
  • AIインフラへの巨額投資により、直近12か月のフリーキャッシュフローは424億ドルの流出。
  • AWSの「AgentCore」によるエージェント実装数が、過去3四半期の合計の2倍に増加。
  • 「Bedrock」のトークンボリュームが前年比約17倍に拡大し、GPT-6シリーズやClaude 5.5シリーズなど最新モデルを順次追加。
  • 2027年・2028年もAWSの売上は40%超の伸びを見込む。

💡 編集部の見解

Anthropicに出資するAmazonが、エージェントを作る新サービスではOpenAIのモデルを土台に選びました。AWSの上では、両社の最新モデルを並べて選べる状態です。

  • Azureとの比較:当メディアは10月30日にMicrosoftの7〜9月期決算を報じ、Azureの伸びは48%でした。伸び率ではAzureが上回っています。
  • 純利益が減った理由:純利益が前年を下回ったのは、前年にAnthropic投資の評価益95億ドルが入っていたためです。本業の営業利益率13.9%は同社として過去最高でした。

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出典:Amazon

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