【2026年最新】リアルタイム音声会話API料金比較|OpenAI gpt-realtime・Gemini Live・Deepgram

リアルタイム音声会話APIとは?STT・TTSとの違い
リアルタイム音声会話APIの定義
リアルタイム音声会話APIとは、「話す→AIが理解→AIが即座に音声で返答」という双方向の音声会話をリアルタイムで実現するAPIです。OpenAIのRealtime APIやGoogleのGemini Live APIが代表例です。
音声AIアシスタント・インタラクティブな顧客対応ボット・音声操作インターフェースなど、人間とAIが自然な会話を交わすシステムを少ないコードで構築できます。
STT・TTSとは何が違うのか
「音声認識(STT)」「音声合成(TTS)」「音声会話API」はいずれも音声を扱いますが、役割が根本的に異なります。
| 種類 | 処理の流れ | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| STT(音声認識) | 音声 → テキスト | 文字起こし・議事録・字幕生成 | 一方向処理。音声ファイルをテキストに変換するだけ |
| TTS(音声合成) | テキスト → 音声 | 読み上げ・ナレーション・アクセシビリティ | 一方向処理。テキストを音声に変換するだけ |
| リアルタイム音声会話API | 音声 ⇆ AI ⇆ 音声 | AIアシスタント・音声ボット・カスタマーサポート | 双方向・リアルタイム。STT+LLM+TTSを一体化 |
STTを自分で組み合わせてAI会話システムを作る場合、「STT API」「LLM API」「TTS API」を3つ連結する必要があります。それに対してリアルタイム音声会話APIはこの3つが一体化された単一のAPIエンドポイントで、低遅延・割り込み(インタラプト)対応などの機能も内包しています。
なぜ今注目されているのか
- AIエージェントの進化:音声で指示→AIが実行→音声で報告というエージェント連携の実用化
- 顧客対応の自動化:コールセンターやカスタマーサポートへのAI導入コスト削減
- 自然な割り込み対応:話し途中でもユーザーが割り込める「ターンテイキング」の実現
- マルチモーダル化:音声+映像+テキストを同時処理できるモデルの登場
リアルタイム音声会話API料金比較表(2026年7月時点)
※料金はUSD。2026年7月時点の情報です。最新情報は各社公式ページをご確認ください。
| サービス/モデル | 提供元 | 音声入力(/分) | 音声出力(/分) | 1分会話コスト目安 | LLM込み | 無料枠 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Gemini 3.1 Flash Live Preview | $0.005 | $0.018 | 約$0.012 | 込み(Gemini 3.1) | Preview中は無料 | |
| Gemini 2.5 Flash Native Audio | $0.005 | $0.018 | 約$0.012 | 込み(Gemini 2.5) | Preview中は無料 | |
| Gemini 3.5 Live Translate Preview | $0.0053 | $0.0315 | 約$0.018 | 込み(翻訳特化) | Preview中は無料 | |
| Deepgram Voice Agent | Deepgram | $0.075/分〜(Standard) | $0.075〜 | 込み(BYO LLM/TTS選択可) | $200クレジット(無期限) | |
| ElevenAgents(旧Conversational AI) | ElevenLabs | $0.080/分(追加分) | $0.080 | 別途(LLM・電話は別課金) | 無料プラン15分/月 | |
| gpt-realtime-2.1-mini | OpenAI | $0.006 | $0.024 | 約$0.015 | 込み(GPT-5クラス) | なし |
| GPT-Realtime / GPT-Realtime-1.5 | $0.019 | $0.077 | 約$0.048 | 込み(realtimeモデル) | なし | |
| gpt-realtime-2.1 ★最新 | $0.019 | $0.077 | 約$0.048 | 込み(GPT-5クラス) | なし | |
| GPT-Realtime-Translate | — | $0.034/分 | $0.034 | 込み(70言語翻訳) | なし | |
| GPT-Realtime-Whisper | — | $0.017/分 | $0.017 | 込み(STT特化) | なし | |
| gpt-live-transcribe | — | $0.017/分 | $0.017 | 込み(文字起こし特化) | なし | |
| grok-voice-think-fast-1.0 | xAI | — | $0.05/分 | $0.050 | 別途(Grokモデル) | なし |
| grok-voice-think-fast-2.0 | — | $0.08/分 | $0.080 | 別途(Grokモデル) | なし | |
※1分会話コスト目安はユーザー発話30秒+AI応答30秒を想定した参考値です(OpenAI:入力600/出力1,200トークン換算、Gemini:25トークン/秒=1,500トークン/分換算)。実際は会話比率・コンテキスト長で変動します。
※DeepgramはSTT+LLM+TTS込みの分単位料金(BYO LLM $0.059/分・BYO LLM+TTS $0.050/分でさらに削減可)。Gemini 2.5 Flash Native Audioは話し方・感情表現に優れる音声特化版。
出典:OpenAI 公式料金ページ
出典:Google Gemini API 公式料金ページ
出典:Deepgram 公式料金ページ
出典:ElevenLabs 公式料金ページ
出典:xAI 公式料金ページ
現状はOpenAIが標準・Googleが追い上げ中
OpenAIが事実上の業界標準
OpenAIが2024年10月にRealtime APIを公開(2025年8月に正式提供)して以来、OpenAIがこのカテゴリのデファクトスタンダードになっています。WebSocket/WebRTCベースのオープンなプロトコル、充実したドキュメント、GPT-4oの高い品質が支持される理由です。
2026年には最新フラッグシップ「gpt-realtime-2.1」(旧称GPT-Realtime-2)がリリースされ、GPT-Realtimeシリーズ(音声入力$32/1M・出力$64/1M)に加え、翻訳特化のGPT-Realtime-Translate($0.034/分)・文字起こし特化のGPT-Realtime-Whisper($0.017/分)と用途別モデルが充実しています。
GoogleのGemini Liveは低価格路線
後発のGoogle Gemini Live APIは、料金面での優位性があります。現行最安のGemini 3.1 Flash Live Preview(音声$0.005/分)は、OpenAIの低コスト版gpt-realtime-2.1-mini(約$0.015/分)と比べ約3分の1のコストです。なお、かつて最安だったGemini 2.0 Flash Live・Gemini 2.5 Flash Liveは提供終了となり、公式料金ページから削除されています。
ただし注意点があります。コンテキストウィンドウ課金という独自の課金方式を採用しており、会話が長引くほど蓄積したトークンが毎ターン課金されるため、長時間会話では想定以上のコストになることがあります。現在はPreview段階のため、GA後に料金・仕様が変更される可能性もあります。
Deepgramはシンプルな時間課金が強み
DeepgramのVoice Agent APIは分単位のフラット課金が特徴です。Standardプランは$0.075/分(Pay As You Go)/$0.068/分(Growth)。自前LLMを持ち込む「BYO LLM」なら$0.059/分、さらにTTSも持ち込む「BYO LLM+TTS」なら$0.050/分まで下げられます。STT+LLM+TTS込みで複雑なトークン計算不要、コスト予測が立てやすいのが最大の強みです。
ElevenLabsは音声品質に強み
ElevenLabsの音声エージェントは2026年にElevenAgentsへ改名されました。高品質な音声合成で知られ、プラン含有分を超えた追加分が$0.080/分(同時接続の上限を超える分は$0.160/分)です。かつてLLM費用はElevenLabsが負担していましたが、現在はLLMと電話回線の費用が別課金に変わりましたので、実際の総額は用いるLLMの料金分だけ上乗せになります。感情豊かな音声・特定キャラクターボイスが必要なエンターテインメント・教育系アプリに強みがあります。
料金の仕組みを理解する
OpenAI Realtime APIのトークン課金
OpenAIのRealtime APIは音声トークンで課金されます。
- 音声入力:1トークン = 100ミリ秒(600トークン/分)
- 音声出力:1トークン = 50ミリ秒(1,200トークン/分)
例えば「GPT-Realtime」で5分の会話(ユーザー発話2.5分+AI応答2.5分)を行った場合:
- 音声入力:600 × 2.5分 × $32/1M = $0.048
- 音声出力:1,200 × 2.5分 × $64/1M = $0.192
- 合計:$0.24(約36円)
テキストトークン(システムプロンプト等)も別途課金されるため、実際のコストは若干高くなります。
GeminiのLive API課金の注意点
Gemini Live APIはコンテキストウィンドウ課金が特徴的で注意が必要です。会話の各ターンで「現在のターンのトークン+過去の全会話トークン」が課金されます。会話が20ターンになると、1ターン目のトークンは20回分課金されることになります。
長時間の連続会話ではコストが膨らむため、コンテキストのリセット間隔を設計段階で考慮することが重要です。
用途別おすすめ
コスト最優先・プロトタイプ開発向き
Gemini 3.1 Flash Live Preview(音声$0.005/分)が最適です。Preview期間中は無料枠でテストでき、OpenAI比 約3分の1の低コストで利用できます(旧Gemini 2.0 Flash Liveは提供終了)。コンテキスト長は短めに設計すること。
Deepgramの$200無料クレジットも魅力的です。カード不要・無期限の$200クレジットで約44時間分のVoice Agent利用が可能です。
品質・信頼性重視の本番環境向き
GPT-Realtimeシリーズがデファクトスタンダードです。ドキュメントの充実度・コミュニティの規模・WebRTC対応など、本番運用での安定性は業界随一です。gpt-realtime-2.1(GPT-5クラス)・低コスト版のgpt-realtime-2.1-mini(約$0.015/分)と用途に応じて使い分けられます。
コスト予測を重視する業務システム向き
Deepgram Voice Agent API(Standard $0.075/分〜)がベストです。分単位のフラット料金でLLM費用込みのため、月額コストの見通しが立てやすく、企業向け用途に向いています。BYO LLM+TTSを使えば$0.050/分まで削減可能です。
音声品質・キャラクター表現重視向き
ElevenAgents(旧ElevenLabs Conversational AI)は感情豊かな音声・複数キャラクターボイスの対応が強みです。教育コンテンツ・エンターテインメント・ブランドキャラクターを持つ音声ボット構築に向いています。
リアルタイム翻訳・多言語での会話向き
翻訳に特化したモデルが選べます。Gemini 3.5 Live Translate Preview(音声入力$0.0053/分・出力$0.0315/分)は音声から音声へ双方向に訳し、話者のテンポに沿った自然な音声で返します。GPT-Realtime-Translate($0.034/分)は70言語以上の音声を13言語へ同時通訳でき、料金は出力の分数のみの分かりやすい体系です。多言語の会議・接客・サポート窓口に向いています。いずれもPreview/新しい世代のため、本番導入前に実際の言語の組み合わせで品質を確かめてください。
xAIエコシステムで音声エージェントを構築したい場合
grok-voice-think-fast-1.0($0.05/分・$3.00/時間)はDeepgram($0.050〜$0.075/分)と同水準の価格帯で、Grok TTS($15/1M文字)・STT(Batch $0.10/時間・Streaming $0.20/時間)と同一APIで提供されています。Xのリアルタイムデータを活用するGrokベースのエージェントに音声会話機能を追加したい場合の選択肢です。
まとめ
- 低コスト(Google):Gemini 3.1 Flash Live Preview(音声$0.005/分・OpenAI mini比 約1/3)/Preview中は無料枠あり
- ミニモデルで低コスト:gpt-realtime-2.1-mini(約$0.015/分)
- 業界標準・信頼性:GPT-Realtime / GPT-Realtime-1.5(約$0.048/分会話)
- コスト予測しやすい:Deepgram Voice Agent($0.075/分〜・LLM込み・BYO LLM+TTSで$0.050/分まで削減可)
- 音声品質重視:ElevenAgents(旧ElevenLabs Conversational AI・$0.080/分・LLMは別課金)
- リアルタイム翻訳:Gemini 3.5 Live Translate Preview(入力$0.0053・出力$0.0315/分)/GPT-Realtime-Translate($0.034/分)
- OpenAI以外の選択肢は拡大中:Googleが低価格路線で追い上げており、今後さらに選択肢が増える見込み
リアルタイム音声会話APIはSTT/TTSを個別に組み合わせる従来手法より開発工数が大幅に少なく、割り込み処理・低遅延応答などの品質も高水準で提供されます。ユースケースと予算に応じて最適なサービスを選んでください。料金は変動することがあります。最新情報は各社公式ページをご確認のうえ、実際の用途でテストして選定してください。




